第1話「母の苦しみ」
老いてもなお凛としている漢の太皇太后・王政君が登場します。
皇后、皇太后となり、前漢王朝の栄華から衰退の時代を生きてきた王政君が、
80年前の母の時代にさかのぼって自分の人生を述懐するというドラマです。
どこぞの側室ですか?みたいに華やかな“霍光(かくこう)の妻”が登場。
皇后・許平君を見送る列に、後宮・李美人が現れないことを責めています。
その李美人は精神を患ったかのように宮殿内を笑いながらさまよっていましたが、
突然みずから喉をかききって霍光夫人や公孫夫人の前に飛び降りました。
霍光夫人は頬についた血を平然とぬぐって皇后の列を見送ります。
町では、ひどいDV夫の王禁が若い妾たちを従え、妻・王照を苛め抜いていました。
(若い妾たちが束になっても、その何倍も妻のほうが美しいんですけど・・・)
虐待をとめようと飛び出した娘の王政君は、母と天井から吊るされてお仕置き。
やがて離縁されてしまった照は、懐妊した皇后・許平君の宮廷医に応募します。
公孫夫人の面接を経て選ばれた女医たちを、皇后の前で霍光夫人が腕試し。
質問にすらすらと答えたのは、照。そして10年ぶりに再会した淳于衍でした。
何か褒美をとらせようとした霍光夫人に、医術の本分ですから・・・と断る照。
衍のほうは、金子をいただきとうございます!とすかさず答えます。
照にはっきり打ち明けない衍でしたが、彼女もまたまたDVを受けており、
高い地位を望む夫と幼い娘・揺のために宮殿に入ったのでした。
ある日、霍光夫人は立派な屋敷に二人を呼んで自分の診察をさせます。
慎み深い照よりもお金に目のない衍に目をつけたようで、衍だけを呼び戻すと、
衍の夫が望む安池監の地位を与えてやるかわりに恐ろしい謀略を話します。
それは、娘の成君を皇后にしたいから現皇后・許平君をを殺すというもの。
ビビリまくって断る衍でしたが、娘の命も脅かされ、後へは引けないと悟ります。
衍はお産で苦しむ皇后のために、調合を変えて毒薬をつくります。
そうとは知らない照は急いで薬を差し出し、その薬を飲んでさらに苦しむ皇后。
生まれてくる子に比べれば私の命など軽い、何としても御子の命を守って・・・。
皇后はそう言い残すと息を引き取ってしまいました。
皇后が亡くなったのは産後の大量出血が原因、宮廷医を責めては可哀想です!と
霍光が皇帝・宣帝に願い、宮廷医への処罰はナシ。
衍は霍光夫人からご褒美をたっぷりもらって、輿に乗って華やかにご帰宅。
高級住宅地に引っ越して、成り上がり街道まっしぐら!な衍を、照が訪ね、
皇后の床のそばで拾った附子入りの巾着袋を出して罪を追及します。
罪を認め、褒美を半分あげる!と言う衍に、潔癖な照は自首を求めます。
すると衍は、皇后に薬を渡したあなたも同罪よ!と脅し、
娘の命をカタにとられて仕方なくやったと今度は泣き落としに入りました。
幼なじみを見限ったかのように巾着を投げ渡して去っていく照。
そのようすを衍の娘・揺がじっとのぞいていました。
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