最終話です!第42話「愛の果てに」
うららかなある日、光海君とケトン(キム尚宮)は昌徳宮の芙蓉亭にいました。
私は国中を歩いて美しい女の子を探して光海君の好みを教え込み、
その子が成長して女人になったら光海君に抱いていただきます・・・と
ケトンがおしとねさがり宣言ともとれる発言をしているところに、謀反のしらせが!
大勢の兵とともに綾陽君(ヌンヤングン)が宮殿に入ってきたというのです。
綾陽君は早速ユン・ジギョンという有能そうな臣下に目をつけたもようですね。
ケトンは光海君を逃がし、お付きの女官に金品を渡して宮殿から出します。
続いて王妃ユ氏と世子を守ろうとするも、反乱軍に拘束された後でした。
自分が新王を認める優位な立場だと知る西宮(仁穆王后)が、反乱軍を威嚇。
西宮に来て礼を尽くす綾陽君に、光海君が死ぬまで御璽を下賜しない!と言い張り、
捕らえられた光海君を睨みつけ、積年の恨みと憤りをぶつけまくりました。
怒りはわかるけど、極道の姐さんほどの貫禄はなく、小娘ヤ○キーのよう・・・。
36の罪を光海君に読み上げさせ、血を吐いても続けさせ、満足げに微笑んでいます。
李氏朝鮮朝鮮16代王・仁祖(インジョ)を誕生させたこのクーデターは
仁祖反正(インジョバンジョン)と呼ばれているそうです。
即位の儀式にのぞむ仁祖の脳裏にはうれしそうな祖母ヤンファダン(仁嬪金氏)が、
晴れて復位した大妃の脳裏には宣祖と永昌大君が浮かんでいました。
この仁祖(綾陽君)役のアン・ホンジンさんは「女人天下」の福城君も演じた方。
ここでは王になれてよかったね福城君!とひそかにエールを送った私です。
ちなみに仁祖の二番目の王妃が「張禧嬪(チャンヒビン)」の最初の頃に出てくる
おばーちゃん大王大妃にあたる人。うるさい淑安公主は仁祖の孫になります。
オクチョンのこと馬鹿にしてたけど淑安(呼び捨て)だって下女の血をひいてるのよ~
新しい朝廷は保守派の重鎮であるイ・ウォニクが返り咲いて率いることになり、
キム・リュ、イ・ジョング、イ・フンニプ、イ・グィらが要職に就きます。
決起時に先鋒に立ったイ・ギチュク(ソンイ夫)も禁軍将に任命されました。
官婢となった大妃母の生存もわかって復位。大妃は嬉しさのあまり大泣きです。
両親に金品を渡して「絶対に家に帰るな」と指示するケトン。
またいい暮らしができるわと言い聞かせながらも、それは無理だと悟っていました。
イ・イチョムは牢の中でユ・ヒブン(光海君夫人ユ氏兄)を器の小さい男と笑い、
素直に捕らえられたチョン・イノンとともに運命を受け入れています。
そこにケトンが「苦楽を共にした仲間のもとへ」とみずから捕らえられて加わります。
光海君がすすんで兄弟を殺したわけではないというイ・ウォニクの主張を受け入れ、
仁祖(綾陽君)は光海君一家を生かし、江華島(カンファド)へと流刑します。
廃世子になってもまだケトンと父とのことを責めていたチルですが、
脱走をはかって処分され、世子嬪パク氏が後を追い、ユ氏は精神をわずらって逝去。
光海君は済州島(チェジュド)へ移され、18年後に亡くなったそうです。
さて、護送されるケトンを見物する人々の中に、メン・ジチョンとヤンガクの姿が!
ケトンは久しぶりに再会した二人に微笑みを向け、静かに刑場へと向かいました。
王はどこにいますか?と最後の最後で役人に尋ね、宮殿ですと言われると、
逆賊のことを聞いているのではないっ!と威勢よく叱り付けました。
そして、光海君が江華島にいると知ると、江華島がある西の方角を向きます。
「長生きなさってください・・・」と言い終えた後、首を切られるのでした。
―― 完 ――
※仁祖により治世が大きく好転したわけでもなさそうなので(むしろ逆?)、
この反正には政治的な疑問が残っているというナレーションも入りました。
※「王と女」に関するあれこれは
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