私が一番好きなドラマ「人魚姫」(その2)

<(1)からの続きのあらすじ>

脚本家ウン・アリヨンは女優シム・スジョンに痛烈な嫌がらせをしつつ、異母妹イエヨンの婚約者で新聞社テヤン日報の御曹司イ・ジュワンに接近。美貌と知性を備えたアリヨンは、ドラムも叩けるしダンスも上手で、イエヨンとは正反対の魅力をふりまいてジュワンを虜にします。イエヨンの子どもっぽいわがままっぷりがときにジュワンを辟易させていたこともあり、ジュワンは幼なじみのようなイエヨンではなく女性らしく神秘的なアリヨンを選ぶことに。

アリヨン母とシム・スジョンの旧友であるブティック経営者スアの活躍も見逃せません。この方本当に演技がうまいんです。なんというか、ふつーにこういう風に話す方っていそうよねという自然なうまさです。スアは視力障碍者であるアリヨン母を折に触れて助けており、シム・スジョンはブティックの客ではあるものの、昔からお高くとまっていた彼女にスアは腹の中でメラメラしていました。スアには自慢の会計士の息子マ・マジュンと娘マ・マリン(あだなはマーガリン)がおり、あわよくばマリンをジュワンとくっつけたいという野心を抱いていました。ちなみにマジュンはアリヨンに惹かれています。

この波乱のさなかにどう動こうかと画策していたスアでしたが、ジュワン両親イ・ソンスとクム・シルラとジュワン祖母クム・オクソンに、イエヨン両親ウン・ジンソクとシム・スジョンが実は不倫の末の結婚だったことを暴露。そんなとんでもない過去があるなんて!とジュワン一家はたちまち成婚に否定的になります。

一方で、だらだらとしたどうでもいいほのぼの雑談でなぜか視聴者を魅了する仲のよい嫁姑のオクソンとシルラは、アリヨンがまとう「陰」や「不幸」をすかさず見抜き、アリヨンをジュワンの相手として認めようとしません。

そして、もしやアリヨンって娘では・・・?と疑心を抱いていたウン・ジンソクとシム・スジョンは、ついにアリヨンの正体と復讐を知ります。夫妻がアリヨンの家に抗議に行く回は、おそらくこのドラマ全体の、少なくとも前半の部の一番のクライマックスであり、アリヨンの復讐を応援していた派の視聴者にとっては、もっともスカッとする一幕です。韓国語ですがYoutubeでも見れますよ!

「娘(イエヨンのこと)は何も悪いことをしていないのに!」と責められると、「私の母も悪いことはしていないのにお前に夫を奪われた!(おまけにジュワンはまだ夫でもない)」とアリヨンが白目をひん剥いて応酬。「妹でしょ?」「姉妹として育ったわけでもあるまいし!」「どうしたら身を引いてくれるのか」「お前のせいで母は視力を失った。お前の目を母に与えて視力を取り戻させろ」的なやりとりに、夫妻はもう何も言えないのでした。

うるっとくるのは、イエヨンの姿です。ジュワンに振られて病んでいたイエヨンですが、両親がしたことを知ると、両親を責め、姉アリヨンを憎まないのです。この姉妹の姿とその後の交流は見るたびに心がゆるみました。さらにアリヨンは、スアの娘でイエヨンの親友のマ・マリンに脚本の手ほどきをしてデビューの手助けをします。

結果的にアリヨンとジュワンは一旦は別れるものの、アリヨン母が事故で死亡。互いを忘れられない二人が結ばれるところで、第一部(前半)が終了します。

と、ここまではメインキャストたちのストーリー。このドラマ、脇役たちの日常シーンがなんともいい味を出しているのです。その時間の割き方もすごくて、「脇役たちにこんなに時間費やさなくてもいい」としばしば思っていましたが、見終えてみると脇役絡みのエピソードも強く記憶に残っていて、よく思い出します。

見ていてよくイラつくのは、マ・マリン(マーガリン)。わがままな末っ子キャラとして描かれ、「わがままだけど憎めない」を超えた非論理的なふるまいにはムカつくことも多かったです。兄マジュンへの横暴っぷり、幼なじみで同級生のイエヨンとの派手な喧嘩など、気が強いだけでは片づけられない性格でした。

対してほのぼのするのはテヤン日報のおうちの嫁姑。この二人の女優さんは同い年だそうですが嫁と姑を見事に演じています。うんちくやらウワサ話やら、延々と続くおばちゃんトーク。妻に不愛想なテヤン日報社長とのしょーもない喧嘩も頻繁に描かれます。そして、この一族が住んでいるのは、いかんせん昔のドラマだったからか、今のドラマに出てくる美術館のような豪邸に住んでいるわけではなく、掃除が大変なほどに広いお宅にはまったく見えません。主婦が二人もいながら家事は本当に全くしていなくて、ぜ~んぶ家政婦さん任せ。たまには家事でもしたほうが健康にいいのにと一人で突っ込みながら見ていました。でも、楽しそうな撮影現場だなと勝手に推測していました。

次は第二部(後半)についても勝手に語ります!

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