魯山君(端宗)の逝去から9年後、世祖は善政を重ねていたが、全身に発疹ができる病にかかっていた。世子・海陽君の妃(章順王后)と王子も亡くなり、王室には不幸が続いていた。左議政クォン・ラムは他界し、領議政シン・スクチュの息子シン・ミョンは都承旨に任じられ、ハン・ミョンフェは地方赴任を経て右議政になった。大妃の座を狙うハン氏(粋嬪)は者山君とハン・ミョンフェの娘の縁談を進め、彼を領議政にしてくれと世祖に願う。
世子の即位後を考える世祖は功臣を遠ざけており、領議政シン・スクチュを解任してク・チグァンを後任に据え、新進の亀城君イ・ジュン(臨瀛大君の息子)を寵愛していた。そんな折、功臣ヤン・ジョンが譲位を進言した。世祖はすんなり認めて譲位を宣言。重臣たちがどう出るかを見極めた後でヤン・ジョンを斬首した。領議政になりたいハン・ミョンフェは功臣仲間ヤン・ジョンの救命に動かない。
かつて世話になったハン・フェクの娘であり、独り身となった嫁の粋嬪を気遣う世祖が、彼女の長男・月山君の婚礼の宴に酒を下賜して華を添えてやる。さらに、自分の亡き後は亀城君ら新進官僚に世子を補佐させたいと願いつつも、功臣の権力の前には及ばないと考え、粋嬪の願いを受け入れてハン・ミョンフェを領議政に任じた。しかし、科田の返納を催促するなど、功臣への締め付けも忘れない。
月山君と者山君の身をしきりに不安がり、ハン家との婚姻を世祖夫妻に承諾してもらった粋嬪は、亡き夫が過ごした東宮殿をも手に入れる。ハン・ミョンフェに世子の将来を一度は託した世祖だったが、再び警戒し、亀城君ら若手を重用。庶子だが有能なユ・ジャグァンも頭角を現す。領議政にはファン・スシンが選ばれた。粋嬪が野心を持っているという噂を耳にした王妃が、宮殿の出入りを禁止する。ところが世祖は莫大な価値のある土地の権利書を粋嬪に渡そうとし、粋嬪は固辞した。これらが重なり、王妃と粋嬪の溝が深まる。
民心が荒れる咸吉道の新しい観察使として、シン・ミョンの赴任が決定。咸吉道で勢力を握るイ・シエらは、巡察に来た都節制使カン・ヒョムンを始末した後、「彼はハン・ミョンフェやシン・スクチュと謀反を企んでいた」と都に報告した。激怒する世祖に亀城君は二人の処分をすすめ、元領議政ク・チグァンはイ・シエを疑えと訴え、功臣仲間も二人をかばう。仮病を装ったハン・ミョンフェの自宅は包囲され、シン・スクチュは義禁府に入れられた。
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