『実録』に変なこと書くなと右議政ハン・チヒョンに脅された左賛成イ・グクトンは、
昭陵(ソルン=端宗母・顕徳王后の墓)の復元を求めたキム・イルソンが
当時の上書を載せるべきだと主張していることを教えました。
それは別に構わないけど・・・と答えて大王大妃殿に行ったハン・チヒョンに、
なぜ『成宗実録』に世祖時代のことが載るの?と仁粹(インス)大王大妃がお怒り。
成宗崩御後に設けられた実録庁で史官らによる編纂が終わりかけていたこの頃、
世祖が息子(徳宗=仁粹夫)の側室に手をつけたと記載されるという噂が流れ、
それがきっかけで起きたのが大規模な粛清である戊午士禍(ムオサファ)でした。
世祖が集賢殿を廃止し、学者たちを処分した後、儒学は衰退の道をたどります。
それを復興したのが今は亡きキム・ジョンジクで、その弟子がキム・イルソン。
王でも手を出せないとされる草稿なのに仁粹大王大妃に口出しされてしまい、
キム・イルソンはもちろん同じく史官のイ・モクら学者たちは大反発しました。
実録最高責任者である左議政オ・セギョムは困り果てて仮病で登庁拒否します。
草稿の内容を教えてくれれば助けてあげますと近づくユ・ジャグァン(武霊君)。
義帝を殺した項羽に世祖を例えたキム・イルソンの「弔義帝文」も確認すると、
キム・イルソンの謀反として都承旨シン・スグン(燕山君義兄)に報告しました。
燕山君に遊び呆けずシャキっとしてほしいシン・スグンは、武霊君を連れて宮殿へ。
舌先三寸男として名高い武霊君のことをはなっから馬鹿にしている燕山君ですが
キム・イルソンが世祖(=自分の正統性)をけなしていると知って激怒します。
ところが、草稿を確認せよ!と怒りまくったのは、実は燕山君の演技でした。
これくらいやれば祖母上も満足か?とシン・スグンの前で大笑いし、
「どうせ自分は傍流だ」と世祖を非難されたこともさほど怒っていないよう。
母の記録も読めるし!と喜ぶ若き王に、義父シン・スンソンは何も言えません。
まさか殿下も史官を投獄しないでしょ?と黙認を決め込む仁粹大王大妃に比べ、
コトが大きくなりすぎでヤバイですと収拾したがる右議政ハン・チヒョン。
こりゃ~一大事が起こりますよ母上♪とひねくれ斉安大君がほくそ笑むのでした。
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