惜しい人材だったのにとハン・ミョンフェのことを安平大君に話す策士イ・ヒョルロ。
そのハン・ミョンフェは宮殿を訪ねて友人のクォン・ラム校理と雑談中です。
40前に科挙に首席合格したクォン・ラムいわく「聡明すぎるのがお前の欠点」とか。
この日、端宗が倒れたとのしらせに首陽(スヤン)大君が宮殿に駆けつけており、
恵嬪ヤン氏と永豊君(ヨンプングン)をガン無視して端宗だけを気遣っています。
その帰り際、都承旨カン・メンギョンが首陽大君にこっそり提案しました。
「恵嬪に迫害されて殯宮の脇室で寝泊りしているホン貴人の位を上げては?」と。
その件を相談してきた首陽大君を右議政キム・ジョンソはにこやかに受け入れ、
端宗に貴人の昇進を提案して姉の敬恵(キョンヘ)姫も呼びましょうと回答。
敬恵姫と夫・寧陽尉(ヨンヤンウィ)チョン・ジョンの訪問に端宗が喜びます。
大物二人が協力しあうおだやかな政局の陰で、安平大君が人を集めています。
領議政ファンボ・インの机の上は、安平大君が役人の口利きをする手紙でいっぱい。
さらに領議政は賄賂をがっぽりもらい、朝廷には安平大君派の人物が大勢いる上、
イ・ヒョルロは景福宮の風水をけなして「次男以下が栄える」と発言しました。
怒った譲寧(ヤンニョン)大君が、お前が王族を束ねろ!と首陽大君に命じます。
(過激で遠慮のない譲寧大君の相手をしていたのは首陽大君だけだそうです)
兵曹正郎を務めていたイ・ヒョルロは収賄で流刑されるも先王の即位で恩赦され、
安平大君の推薦で山陵都監(王族の墓担当の臨時官庁)に就いていました。
首陽大君はそんな“小役人”の冗談に乗った弟たちを叱り、彼の追放を命じます。
ですが安平大君が真っ向からヒョルロをかばい、二男VS三男が激しくバトル!
叔父上が怒ってる?じゃあ寧陽尉の家のこと誰に相談すれば?と端宗が弱ります。
実は、大君の家が広くて豪華すぎるという不満が世宗時代に出たのがきっかけで
公主(姫)が嫁いでも新築せず改修して下賜するという決まりになっていましたが、
文宗時代に結婚した敬恵姫には家がなかったのでやむを得ず新築を命じたところ、
民家30棟が立ち退くことになりそのことで臺諌から反対意見が出ていたからです。
「捨石になる覚悟のイ・ヒョルロに対して騒げば思う壺。腰を低くしてください」。
そうクォン・ラムに助言された首陽大君でしたが、その真反対の行動に出ました。
使用人に命じて重臣たちに見せつけるかのようにヒョルロに派手に罰を与え始め、
王族の禍福を論じた罪と安平大君をそそのかして兄妹を仲違いさせた罪を指摘し、
役人は勝手に罰せないがお前は安平の馬の世話係だから構わないと侮辱します。
王陵の建設現場で起きたこの事件は、『朝鮮王朝実録』にも記されているそうです。
スポンサード リンク