差使だと?そなたもみずから差使を申し出たのか?と確認する太上王・太祖に、
老いた上将軍パク・スンが涙ながらに太宗が抱える悲しみを訴えつづけました。
「動物すら親子の情があります!逆賊チョ・サイに騙されてはなりません!」。
太祖は怒りながらも旧友パク・スンを許し、ホン内官もパク・スンに感謝します。
が、チョ・サイに「軍部の有力者を帰してはだめです!」と食い下がられた太祖は
「・・・好きにしろ。だが龍興江(ヨンフンガン)を越えていたら見逃すのだ」。
一晩もたてばとーぜん川は越えてるやろ?との判断からそう命じた太祖でしたが、
パク・スンは食あたりで腹痛を起こし、親切な船頭の家で看病をされていました。
翌朝、舟に乗ろうとしたときに太祖の配下に捕まり、自分の運の悪さを笑います。
太宗のいる開京の方に拝礼をし終えた瞬間に斬られ「チョナ~!」と叫んで絶命。
『朝鮮王朝実録』には咸州で兵士に殺されたと簡潔に記されているだけですが
『燃藜室(ヨルリョシル)記述』にはドラマと同じような経緯が記されており、
痛ましいことに、夫の死を知らされたパク・スンの夫人は自決したそうです。
朝鮮に好意的な明の使臣(以前も来た人)とともに、ハ・リュンが明へ出発。
雨宿りしようと山中の東屋に寄ると、変な老人チャン・ウォンシムが寝ており、
上将軍パク・スンも帰らぬ人となったと聞かされて衝撃を受けるのでした。
イ・スクポンが、北方の要所・永興(ヨンフン)へ監察ユ・ムを偵察に派遣。
太祖率いる決起軍から兵糧米を求められるも消極的だった永興の府尹パクは、
イ・スクポンの手紙を持って現れたユ・ムが追及するとあっさり白状しました。
ユ・ムはすぐさま帰京し、北方の緊迫した情勢とパク・スンの死を知らせます。
女真族も味方につけて勢いづいたチョ・サイたちが、いよいよ出陣しました。
そんなとき、みずから咸興差使を志望したソン・ソンニンが咸興に到着します。
差使か?と問う太祖に「いいえ違います・・・」とビックビクに震えながら答え、
もしこれが嘘ならば子孫代々目が見えなくなるでしょう・・・と付け加えました。
こうしてソン・ソンニンは無事に戻れたただ一人の咸興差使となりましたが、
『燃藜室記述』によると彼の息子の二人は後に目が見えなくなったそうです・・・
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