あぁーあぁーというおごそかで悲しい女性の歌声で幕を開けるこのドラマ。
雷の鳴る夜、宮殿で、一人の女性が大妃(文定王后)の前に歩み出ます。
貞敬夫人という一般人最高位の身分をもらったチョン・ナンジョンの姿でした。
そなたが男であれば政に携われたであろうに・・・と大妃が褒め称えていると、
色んな人が現れてナンジョンを責めます(結末と辻褄が合わないので無視推奨)。
卑しい身分からのしあがり富と権力を手にしたことがわかるプロローグです。
時代は戻り、燕山12年。軍はシン・スグン大監の屋敷を襲って殺しました。
そのしらせを聞いたシン・スグンの娘(後の王妃シン氏)は気を失います。
シン氏の横にいる夫は、燕山君の異母弟である晋城大君(後の中宗)でした。
クーデター軍は宮殿へ乱入し、暴政で民を苦しめた燕山君を捕らえました。
在位12年でパク・ウォンジョン(平城君)らの反正により廃位されたそうです。
クーデターを伝え御璽を渡す臣下に「乱入とは何事!」と怒る大妃(貞顕王后)。
けれども次の王に望まれているのが自分の実の息子・晋城大君と知って驚きます。
(燕山君は成宗と二番目の王妃の息子、晋城大君は成宗と貞顕王后の息子です)
大妃が同意すると、新しい王となる晋城大君が宮殿に連れてこられました。
知中枢府事パク・ウォンジョン、副司勇ソン・ヒアン、吏曹判書ユ・スンジョンら
「中宗反正」を起こした彼らは一等功臣として絶大な権力を握ることになります。
即位した中宗(晋城大君)は、自信も権威もなく、妻の身も心配でたまりません。
一等功臣に始末された妻の父シン・スグンは、燕山君の王妃の兄なのです。
その心配どおり、功臣たちは「反逆者の娘」である王妃の廃位を求めてきました。
気弱な中宗が大妃に頼るも、大妃にも術はなく、王妃は力づくで追い出されます。
この頃、三南地方(朝鮮南部)に倭寇が現れ、民の生活を脅かしており、
反正の三等功臣チョン・ユンギョムが水軍節制使(外職)に任命されました。
彼には側妻(チャンフン宅)がおり、正妻パク氏ともども懐妊しています。
功臣の中でも特に平城君の横暴は続き、宗親(王の親族)を逆謀の罪で逮捕。
宗親の中心格であるパルングン(巴陵君=中宗の遠い叔父)はそれを察し、
自分の子を宿した女性ケヒャンに二つに割った玉佩を渡して逃がします。
けれどもケヒャンは逃げる途中で運悪く倭寇の襲来に巻き込まれて大負傷。
通りかかった僧侶を助産婦がわりにして命がけで女児を産み落とします。
そして父親の名を明かし、わが子と玉佩を預けると息絶えてしまいました。
一方の巴陵君は、中宗が平城君に頼み込んだ結果、流刑で済むことになります。
檻車で運ばれる巴陵君を見送る群集の中で、僧侶は赤子を高く掲げるのでした。
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