この国の最果てにある済州島に向かう道すがらミン・ムジルが兄ムグに話します。
「私が楯突いたからではないはず、義兄上はもともと許すつもりなどなかった」。
大殿に抗議に行こうとした王妃(元敬王后)は、怒りのあまり失神しました。
すべては王室の将来のため・・・と太宗が都承旨ファン・ヒに胸の内を明かし、
一度に15000人ずつ功臣を粛清した明の朱元璋を引き合いに出します。怖いです。
うんざりした世子(譲寧大君)は師匠を酒膳で迎え、掌楽院に音楽や舞を手配。
チェ内官の報告を受けた太宗が東宮殿に乗り込むと、世子が父王に願いました。
「叔父上にお慈悲をお与えください!どうか母上をおいたわりください!」。
しかし、王室の安泰だけを考える太宗には1ミリたりとも通じず、怒らせただけ。
世子を惑わせる原因を排除しなければ!と大殿に戻り上書を再読するのでした。
済州島のミン兄弟が、広い海を見渡して権力のはかなさを語り合っています。
世子様が王座につきさえすればまた戻れる・・・とムグは思っているようですが、
嫌な予感にかられているらしいムジルは兄の能天気な言葉に素直に頷けません。
私が王でなければ妻の弟とも仲良く暮らしただろう・・・と都承旨に話す太宗。
「だが流れに身を任せた結果、王になった(積極的に即位したのにヌケヌケと)。
だから王の務めを果たさねばならない。明日、三政丞を呼んでくれ・・・」。
中宮殿にも東宮殿にも緊迫した空気が流れ、世子は心底うんざりしています。
ミン兄弟の末路を知りながら何もできない自分の無力さを憂う領議政ハ・リュン。
久しぶりにイ・スクポンが来て、かつての太宗の右腕同士、酒を酌み交わします。
殿下は狙った獲物を逃がさない猛獣のようだ・・・と評するイ・スクポンは、
最初にミン兄弟を批判したのは私だがこんなのは本意ではなかったと悔やみます。
自分を責めるでない♪じきにそなたも同じ目に遭うだろう♪とハ・リュンは笑い、
すべては殿下の計画通りに進んだだけだ・・・と真面目につぶやくのでした。
そのころ太宗も、冷酷な決断を下す明日を思いながら、一人で飲んでいました。
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