ファンジニ第24話「永遠の舞」
ミョンウォルが粗末な服を着て市場で舞ったと弟子から聞いたファダム先生は、
さすが名妓といわれただけあってなかなかやるな・・・とニンマリ。
ミョンウォルは舞の心に気づかせてくれたファダムに「娼妓の仕事」で恩返し。
・・・しようと迫ったものの、「妻だけで疲れてるから」とあっさり拒まれました。
(さすが希楽堂サマ!服を脱ぎかけたナンジョンを笑いとばしただけありますね)
芸は余興だから日々の暮らしに困る民には必要ないのよ!と話すプヨンですが、
ミョンウォルは教坊に置手紙を残してファダム先生と暮らし始めました。
観客にもらったチップだけで生活してみせます!と道端でがんばって踊りますが、
小銭入れに一銭も入れてもらえないまま日は過ぎていき、フラフラ状態に。
ファダム先生はミョンウォルに負けず劣らずのツンデレキャラなので、
お前は傲慢だ!と罵ったかと思えば、やさしい笑顔で導いてくれたりします。
ある日、行き詰ったミョンウォルに、ファダムが菊花茶を入れてやりました。
お湯の中でいきいきと花開き、よい香りを放つそのさまに、ミョンウォルがピン!
見せてやろうという心を捨てるのが大事なのよ!と民と一緒に暮らしはじめました。
プヨンのほうは、平壌教坊や安寧(アンソン)教坊など、ほかの教坊を訪問。
行首たちに頭を下げて指導を仰ぎ、得意な踊りを教えてもらって精進しています。
そして競演の日、ミョンウォルは現れないまま、プヨンが舞を披露しました。
プヨンのすばらしい舞にメヒャン行首もほかの行首たちも満足げにうなずき、
ミョンウォルは来ないし女楽の行首はプヨンに決まりでいいんじゃない?と
話しているところにもちろん地味ファッションに身を包んだミョンウォルが登場。
行首たちの大ブーイングの中、舞譜も音楽もないまま、地味服で舞いはじめました。
するとミョンウォルの楽しそうな舞に皆が引き込まれ(なにしろ最終回ですから)、
楽士たちが思わず楽器を奏ではじめ、行首たちも体で拍子をとりはじめます。
ところが、女楽の次期行首はプヨンに決定。ミョンウォルは笑顔で承諾します。
「朝鮮一の踊り手はただ舞えばよいが、部下を率いる女楽の行首はちがう。
相手の実力を見極め、素直に負けを認めて拍手を送ったプヨンこそがふさわしい」。
そして部屋で一人になったメヒャン行首が、天国のペンム行首に語りかけます。
「ペンムよ、そう残念がるでない・・・そなたも同じ判断を下したはずだ」と。
楽士オムスにねだってカヤグムを弾いてもらっていたヒョングムがいよいよ危篤に。
急いでミョンウォルが松都に戻ると、安心したかのように息を引き取りました。
ヒョングムを静かに愛していたオムスは、カヤグムの弦を切り、教坊を旅立ちます。
「生まれ変われたらオムス様の女として生きたい」というヒョングムの言葉は、
カヤグムを弾くオムスに話したことなのでしょうか?そうだったらいいですね。
他に泣くところがないのです・・・とミョンウォルはファダム先生のそばで泣きます。
時は流れ、行首プヨンが率いる華やかな妓生行列には目をくれずに走っていく人々。
彼らが我先にと見物しているのは、楽しげに踊るミョンウォルの姿でした。
あの人は誰ですか?と聞かれたプヨンが、懐かしそうに、誇らしそうに答えます。
「私の一番の友であり、そして私が認めた唯一の好敵手でもあった。
何より教坊の塀の中にはおさまりきらない、あまりに偉大な芸人だった・・・」。
―― 完 ――
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