会うなり抱き合う燕山君と祖母シン氏。二人の涙はとどまることをしりません。
燕山君が歴史に残る暴君とはいえ、母のことを泣いて尋ねる姿は本当に哀れです。
母が最期のようすをシン氏から聞き、血のついた着物を手にした燕山君は、
大王大妃様に見せてやる!と大興奮して大殿を飛び出していきました。
大王大妃のそばに行っては?と月山大君夫人パク氏を促す弟パク・ウォンジョン。
興福寺で大仏様に祈りを捧げていたパク氏は静かにこう言いました。
「因果応報だわ・・・あの方が自分で解決すべきです」。
なぜ母を憎んだのですか?と聞かれた仁粹大王大妃がドスのきいた声で答えます。
「貞熹王后は揀擇を考えていたが、私が逆らって側室から王妃を選びました。
良家の娘たちを差し置いてこの私の手でユン淑儀を王妃に据えたのですよ。
でも巫女を呼び入れたり、毒を盛ろうとしたり、成宗のお顔に傷をつけた。
成宗を説得して謹慎令ですまそうとしたのに、反省せずに呪っていたのです!
王妃の器ではなかった。見立て違いだった私が悪いのです。
そして追放したときにその息子も廃位しなかったのを後悔しています!」
大王大妃殿の一室に身を潜めていたチョン&オム貴人を引きずりだした燕山君は
焼きゴテでじゅーじゅーして「誰の指示で母を陥れた?」と質問します。
睨み返しながらユン氏のことをけなしたチョン貴人を燕山君はボコボコに。
そして二人の貴人の顔を布で隠すと、安陽君と鳳安君(チョン貴人息子)を呼び、
大王大妃への謀反を企てた者たちだから始末しろと命じて棒を渡しました。
鳳安君はその正体を知らないまま叩き、気づいた安陽君は棒を振れなかったそう。
よくやった♪と燕山君が二人の異母弟を連れて大王大妃殿へ乗り込むと、
(助けてくださいと泣く孫を、泣き声を出すなと叱る仁粹大王大妃がすごい)
泣き声を上げる尚宮たちにムカついて刀を振り上げようとしました。
尚宮の前に立って燕山君を阻もうとする、白目をむいた仁粹大王大妃が見物です。
燕山君によるこの事件は『実録』では突き飛ばしたと記されているそうですが、
野史では蹴り飛ばしたとか頭突きしたとか色々と書かれているそうです。
そして大王大妃殿を出た燕山君はチョン貴人がまだ息をしているのに気づくと、
切り刻んでカラスの餌にしてやる!と最後のとどめをさしちゃいました。
(この回のエピソードは
「王妃チャンノクス38話」とほとんど同じです!)