ギョンスン公主は反対しますが、王位を捨てるという太祖の決意は揺るぎません。
都承旨に譲位の意を伝え「つべこべ言うな!」と命じて二人でさっさと興天寺へ。
重臣たちは「いずれそのつもりだったし・・・」とさして反対することもなく、
その次の後継者(世子)の人選と靖安大君の意見が大事だよね!と話し合います。
しかしバンウォン(靖安大君)は、譲位にも自分が次の世子になることにも反対。
父王が息子に引きずりおろされたと世間に思われるから歳月が必要というのです。
民心のこともありますがバンウォンには父に認められたいという気持ちが強く、
父・太祖のことを思う気持ちが『朝鮮王朝実録』の随所に読み取れるそうです。
譲位を防ぎたいバンウォンに、もう何もしてやれないと答えるトゥン・ドゥラン。
どうしてバングァを世子にして火種を増やすのだ?とバンウォンを責めました。
「お前はすでに暴君、お前にできるのは朝鮮の第二の建国者になることだ!」。
世子どころか王になるなんて!と世子バングァ(永安大君)はビビりまくり中。
ギャンギャンうざい側室チ氏には強く出るようで、ウキウキすんな!と叱ります。
本来その席はバンウォンが座るべきなので命が危ないと考える世子妃キム氏から
兄弟で相談するように助言された世子は自分からバンウォンの家に出向きました。
バンウォン夫人ミン氏がトクシルを呼び、正式に側室と認めると言い渡しました。
が、先日の粛清を例に出し「側室が欲を出すと国が滅びる」ときっちり釘をさし、
主人が行ったらすぐ本宅に返すのが筋!お前の子と私の子は身分が違う!と牽制。
側室として相応の礼儀をわきまえなさい・・・と命じながら絹布を渡しました。
トクシルの幸せはお前次第!とキム尚宮にハッパをかけポクソプと和解させます。
興安寺の無学大師は、大君二人と公主の夫の位牌を用意してくれていました。
自分の家のような気がするのでここで出家して暮らしたいと公主は言い出し、
新しい国を興したときに両親や義兄上がおかした罪を償いたいと願います。
そして剃髪式では、愛しい娘の黒髪に、太祖が震える手ではさみを入れました。
このときのことが『朝鮮王朝実録』ではこのように書かれているそうです。
「太祖はギョンスン公主に出家をすすめた。剃髪の際とめどなく涙を流した」。
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