第54話 涙の王命
華やかな礼服をまとって感涙の廃妃ユン氏(ソンイ)でしたが、その礼服は罠。
ヤン尚宮とともに視察に訪れたチョン尚宮は、礼服姿のソンイを見て驚きます。
成宗から特に伝言もなく宮殿に戻れるわけでもなくただの視察だと知ったソンイは
王妃(貞顕王后)からの心遣い(装飾品)をもらうとキレてぶちまけちゃいます。
ってことで、「チュサーーーーーン!!!」と自決を迫るインス大妃(ジョン)。
(反省していたら王子の母親としてそれなりの処遇をするつもりだったそうです)
成宗は大反対していましたが、結局は母にこう言われて押し切られてしまいます。
「責任は私が取ります。廃妃を生かしたままだと国がどうなるとお思いですか?
王子は私が立派に育てます。死罪がイヤなら王子から世継ぎの資格を奪いなさい」
観念した成宗は都承旨に王命を下し、気の毒な刑房承旨イ・セジャも登場です。
(お仕事しただけなのに後に復讐される方。燕山君ドラマには必ず出てきます)
こうして8月16日、次王・燕山君の生母であるユン氏に賜薬がくだされました。
宮殿からの一行をソンイは毅然とした態度で迎え、「部屋で死なせて」とお願い。
イ・セジャはそれを許してやり、ソンイは母シン氏と一緒に部屋の中に入ります。
「殿下のお墓参りの行列が見える丘に埋めて」「大妃の冷酷さを王子に伝えて」
そして賜薬を飲み干すと、有名な遺品・血付き手ぬぐいを残して息絶えました。
月山大君夫人パク氏に養育されていた王子は王妃(貞顕王后)に引き渡されます。
「息子を産んでも世継ぎにしようとは考えるな」とジョンのお達しつきで・・・
ソンイの処分にあたり、「これで血を流すのは最後です」とジョンに説明され、
「最後になるとは思えない」と力なく答えていた病床の大王大妃(貞熹王后)は
ソンイが無念の死を遂げた8ヵ月後の成宗14年4月にこの世を去ったそうです。
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