<資料にみる「女人天下」>

先日コメント欄にて少し書いたのですが、
実はちょっと前に「朝鮮王朝実録」を購入しました。
その他、李氏朝鮮王朝の歴史関係の本を少し購入しています。

全部を精読したわけではないのでまずはさわりだけになりますが
「女人天下」と史実性について書いておこうと思います。

結論からいうと、ドラマ「女人天下」はほぼ史実どおりです。
クーデターで燕山君を廃した功臣が朝廷を牛耳り
中宗が強いリーダーシップを発揮できなかったこと、
チョ・グァンジョを起用したものの途中で嫌気がさして粛清したこと、
文定王后が政治を掌握したことなどなど。
(すごいわがまま&好き放題っぷりが書かれています)

敬嬪と福城君が処刑された灼鼠之変については、
沈貞(シム・ジョン=華川君)と柳子光(ユ・ジャグァン=武霊君)を除去するために
金安老(キム・アンロ=希楽堂)の息子が引き起こしたと書かれています。
(残念ながら「女人天下」にはユ・ジャグァンは出てきませんが
「女人天下」華川君と「王と私」武霊君は奇遇にも同じ俳優さんが演じてますね!)

なおドラマ150話の明宗(文定王后息子)時代で
ウォンヒョンとナンジョンが栄華(と悪行)を極めたのもそのとおりで、
ナンジョンは商権を握り、専売・暴利行為で巨富を蓄えたそうです。
(人の)生死はウォンヒョンに握られていると噂され
権力者たちはナンジョンの子供たちとわが子を結婚させようと先を争ったとか。
(子供“たち”ということは、サム以外にも子供がいるんでしょうね)
その悪の根源は二人の悪行を許す文定王后なわけで、
皆(息子の明宗含む)は彼女が死ぬのを首を長くして待っており、
王后の死後、二人は江華島に配流されて自殺したそうです。

ドラマとちょっと違う点としては、
正妻キム氏の殺害はウォンヒョンとナンジョンの共謀と書かれています。
あとナンジョンが都摠管(トチョングァン)チョン・ユンギュムの娘ではなく
宗親・巴陵君(パルングン)の娘というのはドラマ的脚色だと思います。
「実録」ではナンジョンは「ウォンヒョンの奴婢出身の愛妾」と書かれており、
中国ウィキでも鄭允謙(チョン・ユンギョム)の庶女で母は官婢出身の妾とあります。
ドラマでは妓生房に出入りしていたところまでしか描かれていませんでしたが、
実際にはしっかり妓生してたようです。

コメント

  1. 黄梅 より:
    日本語「実録」のナンジョン

    「実録」の各王のページ数や、チャンヒビンなどと比べても、ナンジョンにさかれたページ数が結構多いなあ、と思った記憶があります。

    「朝鮮王朝史」だとどうも勧善懲悪調に書かれているので、「卑しい身分の女がなりあがって」と週刊誌のスキャンダル記事のようで、「現代になってそんなこというでないっ!」といらいらした思い出が(笑)。今、記述するのに、その上目線はなに?お前は王様かいっと!(著者の方すみません)。

    追加、楽しみにしています!
    ナンジョンの死に方など、見るメディアで諸説有るので、とても気になっています。
    (自殺だったり、撲殺だったり)

  2. うめ子 より:
    Re: 日本語「実録」のナンジョン

    黄梅さま、こんにちは~!

    > 「実録」の各王のページ数や、チャンヒビンなどと比べても、ナンジョンにさかれたページ数が結構多いなあ、と思った記憶があります。

    ナンジョン、人気者ですよね(笑
    賤民からなりあがったということもあり事件性が大きいのかも。

    > 「朝鮮王朝史」だとどうも勧善懲悪調に書かれているので、

    ちゃんと読めてないのですが、そうみたいですね~
    情報量がありつつ客観性もあるという点では実録が一番なのでしょうか。

  3. うめ子 より:
    コメントをくださったAさま

    Aさま、はじめまして!
    コメントをお寄せいただきありがとうございました。

    私のは解説というほどすごいものでもなくて
    ただ視聴してあらすじをダラダラと書いているだけなのですが
    おほめいただいて大変うれしく思います。

    女人天下って私にとってはけっこう衝撃的なドラマだったので
    時代背景や前後の歴史などにも興味がわいてきて
    新しい楽しみをひとつ得たという感じです。

    Aさまも女人天下には色々と感じる部分があったかと思いますが
    ぜひご一緒に楽しめれば幸いです。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  4. 黄梅 より:
    ウォンヒョンとの共謀

    こんばんは!

    そういえば、私も実録を読み気になりました。
    廃妃はできるけど、ヤンバン家でそうそう正室は廃せないのでしょうか。
    あれだけ権勢を誇ったなら出来そうですが、外聞も悪いし、毒殺しちゃえ!
    とか・・・?

    想像が膨らみます!またしっかり妓生の話も、ドラマではどうしても妓生
    にしたくない(?)ような印象をうけ、「別に妓生出身にしちゃってもいいので
    はっ?」と疑問でした。

    最後の演出を見るあたり、ウォンヒョンとは純愛にしたかったのかな
    ・・ってそれは深読みでしょうか^^とりあえず妓房にたくさん迷惑は
    かけましたね(笑)

    昔チャングムがはやったとき、朝鮮近代史を専攻する友人がムンジョンワンフ
    さまの扱いに憤慨しておりましたが、今頃になってやっと理解しております。
    同じ儒教を国学にしていても、同時期の清朝よりも、ずっと李氏朝鮮のほうが
    女性が政治に口出ししてますねー。不思議。嫡庶には厳しいのに・・
    って、発想が清朝よりになってしまう黄梅でした。
    (王女の生母の位階でいちいち「公主」「翁主」と呼び分けるのに驚きました)。

  5. うめ子 より:
    Re: ウォンヒョンとの共謀

    黄梅さま、いらっしゃいませ!

    > 廃妃はできるけど、ヤンバン家でそうそう正室は廃せないのでしょうか。
    > あれだけ権勢を誇ったなら出来そうですが、外聞も悪いし、毒殺しちゃえ!
    > とか・・・?

    私も不思議に思います。すき放題してたみたいなので
    それこそ捏造やら拷問やらでどうにでもできそうなのですけど。

    > 最後の演出を見るあたり、ウォンヒョンとは純愛にしたかったのかな
    > ・・ってそれは深読みでしょうか^^とりあえず妓房にたくさん迷惑は
    > かけましたね(笑)

    いえ、わたしも純愛設定にしたかったのだろうと感じています。
    結局は妓生としては身を立てず
    キム・アンロの前でも脱ぎかけましたが(爆)密通はせず
    操はウォンヒョンだけに守りましたから。
    途中で「私はだんな様が好きなのだわ」とかわざとらしく
    セリフでいわせるシーンもあったような(ウォンヒョン拷問時)。
    別に純愛設定にしなくても、ドラマやナンジョンへの評価はまったく
    変わらないような気もするんですけどねーーー

    > 昔チャングムがはやったとき、朝鮮近代史を専攻する友人がムンジョンワンフ
    > さまの扱いに憤慨しておりましたが、今頃になってやっと理解しております。

    それほど悪名たかき人なのですね・・・>ムンジョン王妃

    > (王女の生母の位階でいちいち「公主」「翁主」と呼び分けるのに驚きました)。

    あ~、そうなんですか。中国はやはり李氏朝鮮よりは寛容なのですね。